わかばひふ科クリニック(東京都武蔵野市吉祥寺東町)

武蔵野市・杉並区・練馬区他の赤ちゃんから子供、大人、老人まで幅広く診察をする皮膚科クリニックです。アトピーやあざを始め、水虫、とひび、湿疹などの相談・治療を行なっています。

TEL050-3355-9592


〒180-0002 東京都武蔵野市吉祥寺東町2丁目11-2 伊藤ビル1F

病気の話

どうして小学校では日焼け止めの授業をしないのだろう?

夏休みです。小学生が毎日の様にプールに通っている姿も目にします。

うちの娘も一学期の最後はプールの授業でした。

しかも、4時間中1時間のプールのために、残り3時間は自習という、

時間効率の悪い授業です。

一体何でしょうね・・・

 

という話を今回はするのではなく、その空き時間を利用して

いろいろな知識を与えることは出来ないのか?

という話です。

 

いつも疑問に思うんですが、どうして学校で日焼け止めと日光の人間に対する影響の

話をしないんでしょうね。

どうでもいいと思っているわけでは無いでしょうけど。(特に女性の先生方は)

教える必要はないんでしょうか?

プールという格好の素材があるのに、手を拱いている必要はないと思うのですが。

 

などと思う今日このごろです。

 

山男と水虫の塗り薬は相性が悪い?

今回は夏らしく水虫の話などを。

 

水虫の塗り薬ですが、確率は低いのですが、かぶれて使えなくなる方がいます。

そういう方は薬を変える必要があるのですが、

どうも、山にのぼる人はその確率が高いような気がします。

気のせいでしょうか・・・

 

普通、塗り薬にかぶれるリスクはだれでも一定と考えられます。

でも、どうも、擦れたり、濡れたりと皮膚にストレスを受ける人はなりやすい印象があります。

汗っかきの人は水虫の塗り薬に負けやすいようですね・・・

 

山にのぼると、ずっと靴を履きっぱなし。歩きっぱなし。

で、皮膚にストレスがかかる。

そのせいでかぶれる。

という段階を踏んであわなくなるような気がします。

 

なので、山にのぼるときは水虫の塗り薬は塗らないで!

と言っているのですが、どうなんでしょうね。

 

少なくとも、文献的な明確な証拠は無さそうですが。

今度、水虫専門の先生に聞いてみようっと。

今年の手足口病はいつもとちがう?

手足口病、流行っていますよね。

でも、なんとなく今までとは少しちがう手足口病のような気がします

 

一般的に手足口病は、その名のとおり、

手のひら

足のうら

口の中

に症状が出てくるものですが、

その他にも、肘や膝、おしりなどにも症状が出てきます。

 

でも、今年のは少しちがうんですよね。

手足よりも体の発疹が咲くに出る傾向があります。

数日経ってから手足に発疹が出るので、最初は何かイマイチよくわからない。

他のウイルスによるものか、否かはっきりしないという面倒くさい傾向があります。

 

そして、口の中に出ないこと。

手足の発疹ですが、一般的には楕円形の発疹が出てきます。

しかし、今年のは丸く、赤みもあまり強くない印象があるのです。

 

うん、やっぱり少しちがう。

 

さらさら汗疹と、ベタベタあせも

今回は汗疹(あせも)のお話をしていきましょうか。

以前からなんとなく思っていたのですが、汗疹はどうも2種類ある様に思えます。

 

皮膚科の教科書をみると、汗疹にはいくつか種類があることが分かります。

・紅色汗疹

・水晶様汗疹

の2種類です。

紅色汗疹はよく見る汗疹。

水晶様汗疹は高熱の後に出てくる汗疹です。珍しいです。

実際に見てみると、水ぶくれができているので、汗疹のぶつぶつの中がキラキラしているのです。

 

でも、診察室で見る汗疹はこれとはちがう分け方が出来るように感じます。

・さらさら汗疹

・ベタベタ汗疹

の2種類です。

 

さらさら汗疹は特に赤ちゃんに多いのですが、お腹や背中などに、小さな赤いぶつぶつが出来る汗疹です。

ベタベタ汗疹は誰にでも出来ますが、関節の内側に赤い湿疹のようなベタベタした汗疹のことです。

 

違いはかんたん。その上を触ってみること。

ベタベタ汗疹は実際にベタベタしていますが、さらさら汗疹はそれほどでも有りません。

また、痒いのはベタベタ汗疹です。さらさら汗疹が痒いことはあまりなく、湿疹になることも有りません。

逆にベタベタ汗疹は湿疹になり、どんどん広がっていきます。

もちろん治療が必要なのはベタベタ汗疹です。しっかりと薬を塗る必要があります。

 

では、ベタベタ汗疹ができたらどうすればよいか?

とにかく洗うことが大事ですが、ただの水ではベタベタ汗疹は取れません。

石鹸をしっかりと使うことが必要になります。

しっかり石鹸を使い、大量のお水で洗い流す。

その後、痒み止めのステロイドをしっかりと塗る必要があります。

また、シャワーを毎日しっかりと浴びることがベタベタ汗疹(とさらさら汗疹)の予防になります。

 

これから暑くなります。

上手にスキンケアをして、汗疹を予防してあげましょう。

献血にこそエムラクリームを使うべきでは?

今回もエムラクリームのお話です。

いままで全くないタイプの薬ですので、アイデア次第では使いかたはどんどん広がるのでは無いでしょうか。

今回は献血のお話です。

 

最近はご無沙汰ですが、以前は時々献血をしていました。

新宿の献血ルームはドーナッツ食べ放題なんですよね・・・

 

最近のニュースというわけでも無いのですが、献血者が減っているとのこと。

理由はいくつか有ると思います。

私みたいに疲れている、時間がない。という方も居るのでしょうが、

痛いからイヤダという方も多いでしょう。

なんとなく痛そうですもんね。

 

であれば、献血の時にエムラクリームを使ってみてはどうでしょうか。と思うのです。

事前の採血時、本採血と2回採血がありますが、

どちらも痛みがなくなれはだいぶ気持ちも楽になります。

というか、献血で気持ち悪くなる人の何割かは針をさすときの痛みも関係有るんじゃないかと思います。

 

問題点は時間がかかることでしょうか。

最低1時間は追加で必要ですからね。

でも、それについては献血する方に聞いてみるといいのでは無いでしょうか。

時間があって、痛いのがイヤなら使う。

時間が無い、痛くてもいいのではれば使わない。

 

薬を1個使うだけで、献血に対する心理的な抵抗が少なくなるのであれば、

やってみてもいいと思いますけどね。

 

どうでしょう。日赤さん。やってみませんか?

伝染性紅斑が流行しているようなので、患者さんの数を調べてみた

東京都からついに警報が出たようですが、

外来でも伝染性紅斑の患者さんが結構出ています。

 

ということで、過去の症状の出方について、電子カルテから確認してみました。

開院してからの3年間のデータです

 

2013年(3月開院)

6月 1名

7月 3名

 

2014年

6月 5名

12月 1名

 

2015年

2月 1名

4月 3名

5月 1名

6月 6名。

 

と確かに最近の患者さんの数は多いようですね。

 

一般に都道府県レベルでは徐々に患者さんの数が増えてきて、

警報が出るという流れになるようですが、

開業医レベルつまり、ご町内レベルでは

一気に拡大し、一気に終息するという傾向があるようです。

今回は月レベルでの評価ですが、詳しく日にち単位まで見ると、

たくさん来ている月の受診日はある1週間程度に固まっている傾向がありました。

どうも、それぞれの地域では、一気に広がり、そして消えていくものなのでしょう。

 

当たり前の様に思っていたものでも、

調べてみると、新たな気付きがあるものです。

注射の時に痛み止めの塗り薬が使えるようになりました。

先週末のことです。

いつもお世話になっている佐藤製薬さんから連絡が入りました。

エムラの適応が広がりました

とのこと。

一般の注射の時にも使えるようになったみたいです。

やったー。

 

 

エムラとは何か?

この薬は痛み止め作用のある塗り薬です。

専門の言葉で言うと、局所麻酔剤になります。

 

このエムラ、すでに日本でも発売されていました。

しかし、その時には成人のレーザー治療の時の痛み止めに使えるだけであり、

子どものレーザーやその他の痛み止めの時には使うことが出来ないものでした。

すでに外国では数十年も前から使っているのに・・・

(いわゆるドラッグ・ラグというものです)

それが、とうとう解禁になり、

赤ちゃんのレーザーの痛み止めや、注射の時の痛み止めに使用できるようになりました。

つまり、血液検査の時などにも使えるようになったのです。

 

これって、かなり画期的なことです。

上手に薬を使えば、血液検査の時に全く痛みがなく検査をすることができるようになるのです。

また、(難しいかもしれませんが)、指先からの血糖の測定やインシュリンの皮下注射の時にも

まったく痛みを伴わずに検査や治療を行うことが出来るのかもしれません。

皮膚科でも、皮膚の生検や腫瘍の手術を行うときにエムラを使用することによって

痛みをほとんど感じること無く、治療できるようになることも十分に考えられます。

それ以外の治療についても役立てることが出来るのでは無いでしょうか。

 

色々と発展を予想させてくれるお薬です。注目ですね。

旅行先での虫さされにもご注意を

さて、今回も虫さされの話です。

小学生以上になると、虫刺されで受診する頻度も下がってきます。

しかし、逆に旅行先(合宿先、研修先)で刺された虫刺されでの受診が目立ちます。

 

これも、前回のお話と同じアレルギーの出来方に違いがあるからです。

旅行先の虫に刺されると、慣れていない分アレルギーの反応が強く出ます。

なので、住んでいるところでの虫さされが蕁麻疹のような短期的な反応で消えるのに対し、

旅行先の虫さされは長期的な反応が目立つようになるのです。

 

だから、旅行先の虫さされは長引くのです。

要注意ですよ。

 

転居した年の虫さされは要注意です。

虫さされの季節です。

外来で虫さされの患者さんが気た時は当然確認をするのですが、

時に年齢の割に虫さされの反応が激しい方がいます。

刺されたのは吉祥寺の近くのようですが。

そのような方にはどんなことを聞けばよいのでしょうか?

 

 

実は、引っ越しをしたかどうかなのです。

結構高い確率で吉祥寺に越してきて間もない人のことが多いですよ。

(初めての夏ですかね)

 

多分、これもアレルギーの反応の特徴なのです。

元住んでいた地域と東京ではどうも同じ蚊でも、アレルギーの出方が

異なるようなのです。

原因はわかりません。蚊の唾液成分が微妙に違うからかもしれません。

 

逆にほかの地域に引っ越しをした時の初めての虫さされは

強く、そして痒くなるので要注意とも言えるでしょう。

しっかりと予防して、しっかりと治療しましょうね。

 

生まれてはじめての虫さされはかゆくない

うちの娘はまだ虫に刺されていないようですが、

外来で診察をしていると赤ちゃんの虫さされを目にすることがあります。

 

赤ちゃんの生まれて初めての虫刺されって、実はかゆくないんですよね。

でも、何回か刺されるうちに痒くなってくるみたいなんです。

 

いや、実際に見ているとそうなんですよね。痒がる素振りが全くないのです。

引っ掻く行動も起こさないんです。

 

と言うのは、アレルギーの反応の出来方によります。

最初のアレルギーの反応は様子見です。

刺された部分にしこりが出来るのですが、痒みは最初はない。

 

しかし、何回か刺されるうちに徐々に痒みは出てきます。

また、しこりは弱くなり、蕁麻疹のような柔らかさに変わっていきます。

そして、反応までの時間は短くなるのです。

 

赤ちゃんの手足に赤いぶつぶつが出来た時、

かゆくないから虫刺されではない。

ということが出来ないのはこの反応のためなんですよね。

 

あと、赤ちゃんは虫に刺されてから赤くなるまでは半日から1日程度の時間がかかりますから、

刺した虫はもうどこかに行ってしまっていることは多いんですよね。

で、「原因不明の謎の発疹」が出来るのです。

 

知っていれば全然怖くないんですが。