わかばひふ科クリニック(東京都武蔵野市吉祥寺東町)

武蔵野市・杉並区・練馬区他の赤ちゃんから子供、大人、老人まで幅広く診察をする皮膚科クリニックです。アトピーやあざを始め、水虫、とひび、湿疹などの相談・治療を行なっています。

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〒180-0002 東京都武蔵野市吉祥寺東町2丁目11-2 伊藤ビル1F

病気の話

下の娘の爪が腫れた話

そろそろ3歳になる娘の爪の回りが腫れました。

 

ああ、まあ、あることですね。と皮膚科医は冷静です。

 

というのも、コレくらいの年齢では時に見られる症状だからです。

 

原因は爪の反り返り。スプーンネイル(匙状爪)と呼ばれる状態が原因です。

そっくり返っている爪の回りには変な力がかかります。

特に一杯遊んだ場合にはそうなることが多いようです。

それで爪の周囲には小さな傷ができ、そこからバイキンが入るというわけ。

またバイキンの侵入口がもう一つありまして、

爪のガジガジ。つまり先端部の不整形部分。

そこの隙間からバイキンが入り炎症を起こしてしまうのです。

 

そんなわけで、幼稚園前の子には時々爪囲炎が起きますよ。

というお話でした。

ウチは治療を開始。抗生剤を1日から2日くらいのむと簡単に引きますので、

もしも心配な方は皮膚科を受診してみると良いかもしれませんね。

 

春先にアトピー性皮膚炎/乾燥性湿疹が悪くなる理由

最近、診察をしていると、湿疹が悪くなる子が増えている印象があります。

その理由はなぜなのか考えてみました。

 

アトピー性皮膚炎やそれ未満である小児乾燥性湿疹は季節の変わり目に悪くなると言われます。

特に冬から春と、夏から秋の2つの季節にはその傾向は強い様に見えます。

そして、いま正にその季節に至りつつあるようです。

で、悪化している。

なぜでしょう?

 

悪くなっている子の話を聞くと、原因の多くは寝汗、

汗で悪化しているようです。

そして、やや年長の子にその傾向があるようです。

 

ではなぜ寝汗をかくか。

それは多分最低気温。

最近気温が上がっています。しかし、細かく見ると、最高気温の差は大きいのですが、

最低気温は一段上がってそのままのようです。

どうも、このあたりに原因がありそうですね。

 

つまり、最低気温が上がっても、寝巻き、布団はそのまんま。

その結果として夜間に大汗をかいてしまい、その汗で湿疹が悪化する。

そのような因子が影響しているように見えます。

 

まあ、他にも影響はあり、風邪もその一つかもしれません。

でもね、寝汗で悪化するパターンは秋から冬には見られないものですので、

きっと原因の一つとしてはありそうなんですね。

 

なので、最低気温を見て、寝巻き、布団、あとはエアコン。

これらは毎日細かく調節したほうが良さそうですね。

 

水いぼの有る子はそろそろ取ることを考えましょう

今回も新学期のお話です。

でも、少し先に目線がありますよ。

 

水いぼ。この病気は幼稚園児・保育園児にはポピュラーなものです。

統計によると、10人にひとりは有るようですね。

 

で、問題になるのはプール。

プールに入れないことがあります。

皮膚科・小児科医はいいとおもっているのですが、

運営者が首を縦に振らないのであれば仕方ありません。

取らざるを得ないことになります。

 

さて、では、いつ取りましょう。

逆算してみましょう。

 

6月下旬

早いところではプールが始まります。

この時に出ているとアウト。

ただ、水いぼは数週間待って、出ないことを確認しない限り

治癒とはいえません。

その4週間前には除去を済ませておきたいところです。

となると、タイムリミットは

5月下旬

になりますね。

それまで摘除を進めていきますが、本当は経過観察後の時間がこれくらい。

になっていたいところです。

この時に一度再発した水いぼを全部取って経過観察。

としていたいところです。

だと、更に4週間前に最初の全摘除を終わらせたいところです。

4月下旬

最初の全摘除の終了期間です。

さて、水いぼ取りですが、毎日の様に皮膚科受信できますか?

週1回+αといったところでしょうか?

そうすると、34回とるためには開始時期はどうなるか?というと、

4月上旬

になってしまうんです。

 

あらあら、時間ありませんね・・・

 

早めにとることにしましょうね。

 

 

【緊急】エピペンの回収ですが、追加もあるそうです(2017年4月)

 

先日も記事にしたと思うのですが、

エピペン0.3mgに追加の回収指示が出たそうです。

 

ロット:PS00025A

使用期限:2017年10月

 

です。

該当の方はファイザーさんまでご連絡くださいとのことでした。

 

なお、念のために回収する形であり、

まだ、事故の報告は無いとのことです。

でも心配ですから、該当者はお早めに対処ください。

皮膚科医が考える、幼稚園・保育園に入った時に確認しておきたいこと

新年度です。新学期です。

新学期、新しい幼稚園・保育園に入る時には何を気をつければいいのか?

皮膚科の立場からお話してみましょう。

今回もそんなお話です。

 

1)塗り薬のポリシーを確認すること

お薬を保育園や幼稚園で塗ってくれるのか?

これは大きな問題になることがあります。

薬も大丈夫なのか?市販薬のみOKなのか?

保湿剤のみOKなのか?全部ダメなのか?

確認しておきましょう。

アトピーの子を始め、湿疹の子が園で薬を塗れないことは

湿疹のコントロールを図る上では良くないことです。

また、虫刺されなどから痒疹になって、長期間の塗り薬の使用が

必要になることもありますからね。

どんな子でも知っていて損はありません。

 

2)プールのポリシーを確認すること

こちらは主に、水いぼが当てはまります。

水いぼの子のプールをどうするか。

小児科皮膚科などは問題ないとお話していますが、(こちら

運営側がOKと言わなければ入ることができません。

水いぼはある日突然気がつく病気でもありますから、

予め確認しておいたほうが良い事柄になります。

早めに確認しておきましょう。

 

3)アレルギーのポリシーを確認すること

アレルギーの有る子の場合、どこまで対応できるか?

こちらも確認しておいたほうが良いでしょう。

少ない例ではありますが、幼稚園・保育園に入ってから

アレルギーが新たに現れるとがあります。

時に食物アレルギーが新たに現れると厄介です。

予めどのレベルで対応できるのかを確認しておきましょう。

もちろん、緊急時の対応もですね。エピペンとかね。

 

4)ケガの治療ポリシーを確認すること

ケガをした時の対応も園ごとにだいぶ異なります。

園での初期治療はどのレベルまで行うのか?

医療機関に連絡するのはどのレベルからなのか?

どこの医療機関に連絡が入るのか(多くは園医可と思いますが)?

その先生のケガの治療方針はどうなのか?

特に湿潤療法を希望される方は、

必ず確認する必要があります。対応医療機関はまだそんなに多くはありませんからね。

 

と皮膚科が関与する部分だけでも、これだけあります。

もともと湿疹がある子はしっかりと確認したほうが良いでしょうし、

そうでなくとも知っておいて損はありません。

確認しておきましょうね。

 

新年度になって皮膚病は悪くなるのか?

新しい年度が始まりました。そのために色々と生活の変わった人もいるようです。

学校はまだですが、就職や異動などもありますし、

保育園なんかはすでに始まったりしていますしね。

今回はそんなお話です。

 

さて、年度が変わると皮膚の病気は悪くなるのか?

ウイルスや細菌、真菌といった人間の生活を考慮することのない

病原微生物はともかくとして、

アトピーなどの湿疹性病変はどうなるのか?

気になるところですが、

結論から言うと、「悪くなることが多い」

です。

少なくとも良くなる要素はあまりなさそうです。

 

なぜか?

人間にとって「変わること」はストレスになるからです。

あ、良しにつけ悪しきにつけ。ですよ。

 

まず行動パターンが変わります。

これもストレス。

通勤通学も変わりますし、

ご飯の中身や内容が変わる人もいるでしょう。

当然仕事や学校の始まる時間も変わったり、終わる時間も変わったりしますね。

これ全部ストレスになります。

スキンケアの時間もどうやって捻出すべきか頭を悩ませている人も多いでしょう。

試行錯誤が始まるわけですね。

そして、錯誤と言うくらいですからうまくいかないリスクも当然ながら有るわけです。

 

食事の内容も変われば摂取できる栄養素が変わります。

一人暮らしを初めたばっかりの学生さん、社会人さんを考えると、

栄養状態の急激な悪化も充分に考えられますよね。

で、その後湿疹は悪化するでしょう。

 

睡眠時間も同様に変わります。

試行錯誤するということは今までと同じことをするのにも余計に時間がかかるということ。

そのため、睡眠時間が影響を受ける場合も往々にしてあるわけです。

その後、湿疹は悪くなるでしょうね。

 

スキンケアも同様に変わらざるをえません。

先程書いたように、スキンケアの状況も変わってしまいます。

時間がなければ割を食うこともありますし、

効率が変わることもあります。

 

そして、受診率も悪化します。

引っ越しをしたならばまず医療機関を探さなければいけません。

時間も忙しい中捻出しなければ行けないんですね。

見つかっても同じような処方がもらえるかは分かりません。

と考えると湿疹の治療の程度が悪化することも当然ながらあり得るわけです。

 

そんなこんなで、見てきました湿疹の治療はどうなるのか?

良くて現状維持、多くは悪化してしまう可能性が高いと考えられます。

 

また、子どもたちの生活を考えると、

年度が明けて、「暇になる」ような生活に移行するパターンはほとんどありませんね。

考えてみると。

忙しくなると湿疹が悪くなるのは定めのようなものですから、

あまり明るいお話ではなさそうです。

 

春は季節の変わり目だから湿疹が落ち着かない。

とはよく聞く話ですが、

どうも詳しく考えてみると

春になったからではなく、生活の変化が湿疹に悪影響を及ぼしている可能性も

充分にありそうです。

 

なにはともあれ、この時期はしっかりと湿疹のコントロールを図るように

しなければいけませんね。

 

 

この冬最後の、「しもやけ雨」

いやあ、今朝は寒かったですね。

そういう日の雨は嬉しく有りません。

しもやけになるってば・・・

 

今までの診察経験から、気温5度以下の雨に降られた後には

しもやけの発生が増える印象があります。

 

あまり冷たくてもしもやけにはならないのですが、

概ねこれくらいの気温までですね。

それ以上は大丈夫です。

 

天気予報を見てみると、これから気温は徐々に上がっていくみたいですので、

今後しもやけの多発する雨にはならなさそうです。

 

つまり、今日はこの冬最後の”しもやけを作る雨”ということになりそうです。

でも、患者さんは少なさそうですね。

なぜなら、春休み。だからです。

雨降っても外出しなければいけない子どもたちは学期内に比べて少ないですからね。

 

さてさて、この冬最後のしもやけの患者さんは、やってくるのでしょうかねえ。

 

就活生の治療はあまり変えないほうがよい?

昨日は受験生のお話をしました。

今日は就活生のお話です。

 

受験と違って就活は長期戦です。

一つだけ照準を決めてそれに合わせていくということが難しいシステムですよね。

いくつもの会社にエントリーし、それぞれの会社の面接を行い、

試験を受けていくというシステムは、今後会社に行って働いていくシステムそのものです。

 

そのシステムからのストレスを治療の強化によって抑えていくのは果たして良いのか?

と考えると、就職活動を行っているときには積極的に治療を強化する必要はあるのかと

考えてしまうのです。

 

今後同じようなストレス強度を以て仕事をしていくわけですから、

先日の受験生の時の用に、副作用にはある程度目をつぶって効果を求めればよいかと

言われると同様には考えられないのでは無いかと思うのです。

 

どうなんでしょうか?

難しいところですね。

受験する子は、アトピー性皮膚炎などの慢性疾患は治療法が変わります

今回は治療のお話。

新学年が始まる前に少し気が早いかとおもいますが、

今回は受験生と治療のお話です。

 

受験生には治療法を少し変える事があるんです。

少なくとも当院ではその傾向があります。

知っていました?

 

というのも、人生を左右するような受験の場合は、

万全の状態で望んでほしいからです。

 

治療法と言うのは効果と副作用との兼ね合いで決まります。

他にも金額や時間、手間と言うものもありますが、

簡単にまとめると、メリットとデメリットの綱引きです。

 

この綱引き、受験生では少し変わってくるんですね。

つまり、治療効果を高くする方向にシフトさせます。

その分副作用のリスクも高くはなりますが、受験が終わるまでは覚悟の上で、

よりしっかりとした治療を行う方向に変えていくことが有るのです。

 

具体的にはより強い薬に切り替える。内服を追加/増量する

などですね。

 

病気の治療というのは慢性疾患であれば特に、

人生の質を上げるために行うもので有るわけです。

受験の成功と失敗の差と、治療の強さとは

それぞれ天秤に掛けて考えるべきなんですね。

 

なので、人生を左右する短期間の間は治療もしっかりと行い、

症状を抑えてあげる。

としてあげたほうが結果としてよりよい人生を送ることが出来ると

私は考えるのです。

 

だから、治療方針は受験生の場合は少し変わりますよ。

というお話です。

勿論、最初に本人とどうするか検討した上で、

決めますけどね。

でもね、最初に受験生ならそうと言っていただけないと、

検討すらできませんから。

 

受験生は予め申告をしてくださーい!

パッチテスト希望の方はお早めに

春ですねえ。日も長くなってきました。

少しずつ空気も緩んできたように見えます。

温かいっていいですねえ・・・

 

でも、暖かくなることが問題になる検査方法もあります。

今回はそんなお話です。

 

パッチテストという検査があります。

パッチという言葉の通り、背中に貼り付ける検査です。

なにを?

アレルギーの原因と思われるものを。

です。

 

接触皮膚炎。つまりかぶれですが、この原因は多岐にわたります。

その原因を探す一番シンプルで確実な方法。

それがパッチテストです。

 

やり方も実にシンプル。

背中にあやしい成分を塗ったパッチを当てる。

ただそれだけです。

 

貼り付けて2日後から7日後に原因であれば、反応するし、

原因でなければ反応しない。

そんな検査方法です。

 

ただ、問題の一つが剥がれて取れてしまうリスク。

なので、そのリスクを最低限にするために、パッチテストの製品は

その周囲に防水テープで覆いをして、剥がれないようにするのです。

 

が、それが、痒い。

防水テープなので、

(ある程度の通気性はありますし、最も通気性の高い製品を使ってはいるのですが)

蒸れる。

で、痒くなる。

 

そんな問題点があったりするのです。

痒くていじられてパッチがずれたりすると反応を正確に測ることができなくなりますし・・・

 

というわけで暖かい時期にはなかなか行いたくない検査。

それがパッチテストなのです。

 

動いて汗ばむ季節には始めたくない検査なので、

もしもご希望の方はお早めにどうぞ。

ちなみに、当院では開院時間の都合により、

月曜日スタートもしくは水曜日スタートの2コースの準備がありますので、

ご希望の方は一度ご相談くださいませ。