わかばひふ科クリニック(東京都武蔵野市吉祥寺東町)

武蔵野市・杉並区・練馬区他の赤ちゃんから子供、大人、老人まで幅広く診察をする皮膚科クリニックです。アトピーやあざを始め、水虫、とひび、湿疹などの相談・治療を行なっています。

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病気の話

ステロイド外用薬に日焼け止めの効果はありません

 

そんな話をしている先生がいるとかいないとか?

それは誤解じゃないんですかね。

 

日やけによる影響は短期的なものと長期的なものに分けることができます。

短期的なものは、炎症。

長期的なものは、光によるDNA損傷と、光による組織変化(光老化というものですね)

に分けることができます。

 

ステロイド外用薬で抑えることができるのは前者のみですってば。

 

たしかに、炎症はステロイド外用薬で抑えることができます。

なので、日に焼けたあとに赤くなってヒリヒリしてきたり水ぶくれになったときは

皮膚科に来て、ステロイドを処方されれば良くなりますよ。

 

でも、DNA損傷と、光老化はステロイド外用薬を持ってしても

抑えることはできないのです。

だから、紫外線を抑えたいのであれば、日焼け止めをしっかりと塗ることが必要になるのです。

質問:2年前の虫刺されの影響は続きますか?

今回も当ブログに寄せられたお話からです。

まず、簡単に話をまとめてみます。

 

 

Q:もともとアトピーっけがある子。

2年前にブヨにいっぱい刺されました。

その後手足にぶつぶつができて、なかなか治りません。

他のところも痒くなってきました。

そんなこと、ありますか?

また、治療している先生には、虫さされから来ていることを言った方がいいですか?

 

 

A:あります。

数年間続くこともあります。

 

さて、詳しく見ていきましょう。

虫刺されの中でもブヨはちと特殊です。

アレルギーの反応は強く、長く出る傾向があるんですね。

数年持続することもあります。

 

しかし、この数年、虫だけでありません。

虫刺されからのアレルギー反応が起きている事自体が

更にアレルギー反応を引き起こすという悪循環になっていることがあります。

もともと。アトピー傾向があるということは、

他の人よりもアレルギーの反応が強めに出る子ということでもあります。

したがって、この反応は悪化しやすい傾向にあります。

このように虫刺されのアレルギー反応は強くなりすぎてしまった状態を

「結節性痒疹」という病名で読んでいますが、

最初は虫さされからこの結節性痒疹が起きることもままあります。

 

こうなると、治療は非常に難しく、いろいろな方法を組み合わせないと、

症状を抑えることが難しくなってしまいます。

だから、まず治療してくれる先生には虫刺されがきっかけであること、

そこから悪化したことをしっかりと話しをした方が、

その症状に併せて治療を行ってくれる一つのきっかけになるのではないかと考えれます。

 

結節性痒疹は何もしないでよくなるのにはとても長い時間がかかりますので、

早めに治療を開始した方が良いでしょうね。

質問:虫に刺されたことが無いのですか、そんなことありますか?

 

こうやってブログを書いていると、時に質問メールが飛び込んでくることがあります。

今回はその質問に答えてみることにしましょう。

 

さて、今回のメールは虫刺されのお話です。

虫に刺されたことが無いのだが、それって有るの?

というお話ですね。

では考えてみましょう。

 

虫に刺されたことがあるかないか?

それを証明することは困難です。

ただ、刺されにくい人がいるのは事実です。

 

どんな人か?

一言で言えば汗をかかない人ですね。

虫は汗に寄ってきます。

正確には汗の中に入っている様々な化学物質に対して

誘引されます。

なので、汗をかきにくい人にはよっていかない可能性は十分に考えられます。

実際に、汗のできにくい尋常性乾癬という病気の方には虫さされが少ないというデータがありますし、

先天的に汗をかかない、無痛無汗症、減汗性外胚葉形成不全症の子と話をしていても、

虫刺されの話を聞く事はありませんね。(統計データとしてはありませんが)

 

 

もう一つの可能性は、アレルギー反応そのものがなくなっている可能性。

これは二つに別れまして、

刺され慣れていない場合と、刺されすぎた場合の二つにわけられます。

最初の刺され慣れていない場合。

これは赤ちゃんですね。生後半年くらいまでの赤ちゃんは虫に刺されても全く反応は有りません。

しかし、年齢とともに大きな反応を起こすようになってくるのですが。

もう一つは高齢者。

何回の刺されると、そのうちに虫刺されではアレルギー反応は起こらなくなってきます。

なので、何も起きない。

 

となるわけです。

 

「虫に刺されたことがない」人はいくつかのパターンに分けることができました。

さて、皆さんの周りにはそんな人、いませんか?

 

水痘の乾癬確率は3週間でゼロになる

先日、外来で起きたお話です。

水疱瘡の診断の子。

お母さんに詳しく話を聞いて見ると、以前に幼稚園から患者出現のお知らせが合ったとのこと。

聞いたら。結構前ですと。

ん?

そうかな?

と思い、いつのことか再度確認すると、2週間前と。

 

おかあさーん。それ、まだ水痘感染警戒期間ですよー。

 

「結構前」という言葉がいつくらい前かという話は置いておいて、

感染症の伝播がないかを確認すべき期間は、「いつまで」としっかりと言わないといけませんね。

 

水痘に関して言えば、感染の潜伏期は2週間から3週間。

逆に言えば、3週間待ってみて、感染がなければもう感染することはない。

ということができます。

 

これを知っていれば、いつから安心すればいいかわかりますが、

「いつまで気をつけるのか?」の情報がない、感染注意の情報はただの不安のもとになるだけですよね。

 

ということを考えながら、診察をしてみたりして。

毛虫と水痘の区別は結構難しいのです(2017年6月)

いや、結構わかりにくいんですね。

難しい。

だから、受診した時に先生が悩んでいても、温かい目で見守って下さい。

 

この時期の毛虫は結構厄介です。

そろそろ成虫になる毛虫は主に単独行動。

なので、毛虫の毛が飛んで来るときも、その本数は少なく、数本から十数本だけということもあります。

逆に小さな毛虫は集団行動しますので、毛が刺さる時は大量に刺さります。

 

この、本数の少ない虫刺されが、水疱瘡に非常に似ているんですね。症状は。

 

痒いか否か。

水痘は痒くは有りません。

でも、毛虫も痒いとは限らないのが厄介な所。

 

大きさは?

虫の種類が違えば、虫刺されのサイズも違うので見分けることが出来るのですが、

毛虫の毛が刺さった部分は全部同じサイズ。

これ、水痘の発疹のサイズと結構にています。

なので、判断材料にはならない。

 

周りにいたか?

水痘であれば、多くの場合は、幼稚園や保育園、友達仲間の間で、

流行の話はあります。

でもね、街のチャイルドスペースや休憩所で感染することも有るので、

わからないこともよくあります。

毛虫もいっぱい入れば見えます。周囲から噂で聞こえることも有るでしょう。

でもね、1回だけ通ったところの傍の生け垣の葉っぱの裏にひそんでいることもあります。

そんな時は絶対に毛虫がいるなんてわかりませんから。

 

分布?

水疱瘡なら原則として全身に均一な分布をします。

毛虫なら一部に集まっていることが多いです。

という、典型的な症状ならば診断は簡単。

でも、毛虫の虫刺されが全身にバラバラに出ることも有るんです。

例えば、洗濯物に毛虫が付いた時。

毛虫の毛が一度体に刺さって、もう一度転がり、別の所に刺さったとき。

こんな時は全身にぱらぱらと毛虫の反応が起こります。

結果、判断不能になると。

 

ああ、こうやって考えると、結構区別をつけるのは難しいこと、わかります?

特に今年の場合は更にここに手足口病が加わるので、

難しい。

 

ああ、悩ましい。悩ましい。

水痘が流行してきました(2017年6月)

今月に入ってからでしょうかねえ。

ぼちぼち水痘の話を聞く機会が増えてきました。

 

今週に入って一気に増えてきた印象があります。

一日に複数人を見ることもありましたよ。

 

水痘は最近では減少傾向のある疾患だと認識されています。

予防接種が2回接種になり、免疫が追加されたからと考えれます。

まあ、1回でもある程度水疱が出る状態でしたから、

2回にするのは合理的かと。

 

でも、どうもそのうちの1回がうまく免疫反応を来さなかった子もいるみたいです。

確率としてはそんなに高くは無いかと思いますが、

ある程度は起こりうるような印象を持っています。

その子は症状が出るは出ますが、1回予防接種がついている子と同程度の症状の出方ですから、

問題は少ないと言えば少ないでしょうけどね。

 

ただ、一つ言えることは、

2回予防接種を行ったので、症状は出ません。

とは言い切れないことです。

 

怪しい症状がでたらすぐに小児科・皮膚科を受診してくださいね。

蕁麻疹が治らない人が認めたがらない原因とは?

今回は蕁麻疹の話をしましょう。

 

昨日の記事とも関係していますが。

抗アレルギー剤の内服理由が蕁麻疹だと聞いて、

「まあ、そうでしょうねぇ」

と思った皮膚科医のお話です。

だって、忙しそうな職業ですもんね。

 

蕁麻疹の原因はアレルギーと言われています。

その中でも最も多いのは何でしょうか?

食事?いえいえ。違います。

薬?それも違います。

大人の蕁麻疹で一番多いのは

ストレスと疲れです。

ちなにに子どもは風邪などの感染症。

 

だから、一番いい治療法はとにかく休むことなんです。

治らない人の中にはこれがうまくいかないことが見られるのです。

仕事が忙しいから?家事が忙しいから?

そうですけどね。

 

ただ、蕁麻疹が出ている時というのは、体にこう言われているときなんです。

「体に負荷、かかっているんじゃない?」

と。

 

だから、なんとかやりくりをつけて休む。

ということが必要になりますし、蕁麻疹が出ているのに、今までと同じ生活では

なかなか治りません。

 

血液検査?

しませんよ。疲れから来ているのであれば、

どれだけ検査して、痛い思いをしても、原因なんて見つかりません。

蕁麻疹で来た患者さんにいきなり採血をするなどという話を聞きますが、

呆れてしまいます。

(いろいろ治療をしてみても治らない人には採血してみても良いかとは思いますが)

 

検査すればいいってもんじゃないんですけどね。

まず、しっかりと自分の体の声を聴く。

そして、その声に従ってみる。

 

そんな対応をしてみても良いのでは無いかなあ。

と思う今日このごろです。

 

 

今日のまとめ。

蕁麻疹でいきなり採血をする医者は要注意。

 

ん?少し起こっているのではって?

そらね、蕁麻疹でぶすぶす採血を行う医者に対して怒っているんですよ。

っと。

 

抗ヒスタミン剤/抗アレルギー剤と睡眠薬は一緒に飲んではいけません

何があったのかはよく分かりませんけどね。

以前勤務していた病院の前を通る道路、まあ、より川崎よりですが、

その道路で起きた件ということで、少し話題にしてみることにします。

 

車の事故?では無いみたいですが、異常な挙動を示す車に乗っていた人が

警察に保護されて、どうもその人が朦朧としていたらしい。

で、詳しく話を聞いてみたら、睡眠剤と抗アレルギー剤を一緒に

飲んでいたらしい。

ということのようです。詳細は流石に分かりません。

 

この話を聞いて思ったこと。

「ダメ」

ただその一点だけです。

 

誰がどのような形で薬を出したのかは分かりません。

そこに薬剤師さんが介入していたのか、

服薬指導はあったのか、内服薬の確認はできていたのか。

実はいろいろな問題があるのですが、

少なくとも言えること。

 

この2種類の薬を一緒に飲むのは危ないこと。

その状態で車を乗るなんて、良くないこと。

です。

 

眠剤に付いては皮膚科医なので、完全には把握していないのでパス。

 

抗アレルギー剤の多くは、車の運転には注意するように説明書きがされています。

もともと副作用として眠気が多く出る薬剤ですしね。

なので、ある一部の眠気の出る確率が少ない薬剤を除いては

車の運転をするのであれば飲まないほうが望ましいとされています。

アメリカではこの薬剤については車の運転は完全に不可になりますし、

航空機のパイロットでも、禁止扱いになっているような薬剤です。

 

眠くなければ大丈夫かって?

いいえそんなことはありません。

はっきりと自覚していない、眠気などもあるのです。

インペアード・パフォーマンスといいますが、眠いような自覚はなくても、

実際の覚醒状況が落ちている。

そんなこともあるんです。

まあ、酔っぱらいがふらつきながら、「俺はシラフだ!」というようなイメージでしょうか?

 

これ、厄介なんですね。自覚がないだけに。

 

抗アレルギー剤って、だから大変なんですよ。処方するの。

ふらつきのリスクは常にあるので、若年者も高齢者もそのリスクを考えなければいけません。

当院でも、良く「出して」と言われるのですが、

あまり処方することは無いですね。

処方する時には

「車の運転、高いところの作業、細かい作業は気をつけるように」

と必ず説明するようにはしていますが・・・

 

難しい問題です。

 

最後に。

でも、誰もケガしなくてよかったです。

 

 

手足口病が増えてきたようです(2017年6月)

ここ1週間位でしょうか?

 

ぽつぽつと手足口病の患者さんが受診されるようになりました。

 

今回の手足口は肘、膝、お尻に症状が結構出るようですね。

むしろそっちの症状を主訴に受診して、手足を見てみたら

発疹があったというパターンが多い用に見えます。

 

これから夏になりますので、まだまだ患者さんは増えそうな感じです。

 

症状は独特ですので、早めに見つけてあげてくださいね。

男性の日焼け止め、胸にもしっかりと塗って下さい。

むう、ぬかったわぁ。

というわけではありませんが、週末に思いっきり日焼けをしてしまいました。

 

頭部は帽子でカバー。首も帽子から垂れる首覆いでカバーしました。

旧日本兵とバカにされましたが・・・

(Amazonで買えるのね・・・びっくりですが)

ちなみに購入したのはこっちです。

 

いやあ、しっかりと日焼けどめを塗っていたのですが、

胸元は盲点でした。

 

考えてみたら、世の中で出回っている日焼けどめを使うべき部位の絵ですが、

女性対応なんですね。

女性は胸元が大きく開く状態では外には出ませんものね。

 

というわけで、男性の方は胸までしっかりと日焼け止めを塗りましょうね。